MENU

EARTHFRIENDS
TOKYO Z

MENU

COLUMN

HOME>COLUMN>TAKU'S BRAIN>TAKU’s BRAIN vol.9『レベルアップに必要な組織作り 〜スキル編〜』

TAKU’s BRAIN vol.9『レベルアップに必要な組織作り 〜スキル編〜』


東京Zのチームミッションを果たすための過程の一つとして、今シーズン選手だけではなくスタッフの底上げも図っている斎藤ヘッドコーチ。組織作りの考え方や東京Zを裏で支えるチームスタッフについて伺いました。

一緒に戦いたい、絶対的に必要な存在

新しいスタッフとして吉田修久パフォーマンスディレクター/スポーツサイエンティストと宮内彩アスレティックトレーナーが加入しました。

吉田PD/SS(以下、「ノブ」)は、アースフレンズ東京Zの初年度に少し関わってくれていたのですが、当時から「いつか自分がヘッドコーチになったら一緒にやりたいな」と思っていました。また東頭ACも、短期間ですが大阪(現大阪エヴェッサ)時代にノブと一緒にやっていたという縁もあります。

再度声をかけるきっかけになったのは、昨年の夏、アメリカにいる彼とたまたま連絡を取った時に「そろそろ帰国する予定」というのを聞いたことです。そこから、「じゃーうちでやろうよ!!」と、僕と東頭ACの二人掛かりで口説きにかかりました。

彼のパフォーマンスは充分すぎるほど知っていたので、『うちに絶対必要な人材だ』というのを、本当にあの手この手で伝えながら、ようやく口説き落としました。合流してまだ日は浅いのですが、既に選手の体は変わり始めていますし、選手個々の自分の体に対する意識も変わってきています。『吉田ノブ効果』は、本当に大きいですね。
taku_vol9-1.jpg

大切なのは、目先の事ではなく中長期的な視点

vol.7のインタビューでもお伝えしましたが、僕は今シーズンがヘッドコーチとしてのルーキーシーズンです。そういった状態の中で『誰と一緒にチームを作るのか』というのは、就任時から非常に大きな問題として考えていました。自分がやりやすいスタッフ、年下のスタッフを選ぶことは簡単です。でもそれでは、チームや僕自身の成長に繋がらないし、チームミッション達成にも繋がらない。

大切なのは目先の事ではなく、いかにチーム全体を見て中長期的な視点をもって動けるかだと思っています。

リーグ戦で白星を勝ち取ることと同じように、ミッション達成に向けて、『まず組織としてのレベルやベクトルを少しでも世界基準に近づけなければならない』ということも常に考えています。
『世界を知るスタッフ』『世界で戦ってきたスタッフ』を集め、その集めた人材でチームの大多数を占める日本人選手をいかに成長させるかが最重要課題です。とはいえそんな人材がすぐに集まるわけではないので、その点は本当に紆余曲折、色々と苦労もしました。

チームを成長させるために必要なのは、
①スキル
②メディカル
③ストレングス
という3つのカテゴリーです。シーズン途中にはなってしまいましたが、この3つのカテゴリーの中で僕が考えられる最高の人材を集める事ができ、本当に機会と縁には感謝しています。
 

今ある力を、更に成長させるために

後半戦から、ルーク・エヴァンス選手を期限付きで獲得しましたが、根本的な優先順位はスタッフだと僕は考えています。“良い選手”は『チームを強くすること』はできますが、“良いスタッフ”は『チームと選手を成長させること』ができます。この考え方は賛否両論あることも理解していますが、今の僕らにとって必要なのは後者だと思っています。

僕はチームが掲げるミッションに大きな可能性と希望を感じています。そして現在のリーグ戦においても、今のうちの選手なら絶対に成長して自分たちの力を証明できる、と信じています。
 

状況判断に必要なスキルを、いかに伝えられるか

『①スキル』にあたる部分では、東頭ACが加入する事によって、戦術面での方向性は非常に明確になりました。でも東頭ACが東京Zで一番力を発揮しているのは、戦術面ではなく『戦術を念頭に置いたスキル向上』の部分なんです。

皆さんも、“スキルコーチ”という言葉を1度は耳にしたことがあるかなと思うのですが、スキルコーチが教えることには2種類あると思っています。一つは『ボールを2つ使うドリブルスキル』や『ダミーディフェンスを使ったシュートスキル』といった、基礎的なこと。もう一つは、『チーム戦術の中で起こりうる判断とそれに必要なスキル』といった、応用的なこと。

東頭ACは完全に後者のプロフェッショナルです。もちろん前者も教えられるし、僕も東頭ACも、前者を伸ばすことも必要な事だと考えています。しかし我々は、「選手が良いパフォーマンスを発揮するために必要なことを限られた練習時間の中でいかに伝えるか」が、より大切だと考えています。

そういった意味では、『ゲームシチュエーションにはない2ボールのドリル』をするよりは、『チームのシステムで起こりうるプレー中の判断と、判断をする時に必要なスキル』を教える方が重要です。そこをいかに具体的に教えるか。この分野での東頭ACのパフォーマンスは本当に素晴らしく、選手は日々成長していますし結果として色々な数字にも表れてきています。
taku_vol9-2.jpg

チームオフェンスの成長

具体的には、我々のプレーはピックプレーを起点にするケースが非常に多いのですが、スクリーンを使う選手やパスを受ける選手の状況判断とディフェンスを処理するスキルが格段に上がってきています。それに伴って、チームとしても開幕の頃と比較して、プレーの引き出しやシュートオプションが非常に増えてきています。

わかりやすい数字が、FGA(野投試投数)における3ポイントの割合です。

開幕後最初の5ゲームの3PA/FGA(全フィールドゴール試投数における3ポイントシュート試投数の割合)の合計は、143/305 46.9%になっています。

開幕当初は、ピックプレーでギャップ(攻撃側と守備側の選手とのズレ)を作りだしても、1つ目のパスで3ポイントを打っておしまい。入ったら勝つ、落ちたら負ける。そういった単純な展開のゲームが非常に多かったのですが、試合をこなす毎に、最初のピックプレーで作ったズレを使って他の選手がさらにドライブをする。またはスクリーンをかけたビッグマンが中に飛び込んでインサイドでシュートを打つ、という連動性のあるプレーが増えてきました。

直近の5ゲーム(1月20日時点)での3PA/FGAは125/329 38.0%なので、シュートのバリエーションは確実に増えていますし、3ポイントが入らなくてもギャップから得点に繋げるオフェンスを全員で作れるようになってきました。これは非常に良いポイントですし、東頭ACが細かいスキルや状況判断を教え込んでいる成果だと思います。
taku_vol9-3.jpg

※メディカル編に続く

RELATED

関連ニュース