MENU

アースフレンズ東京Z

EARTHFRIENDS
TOKYO Z

MENU
COLUMN

COLUMN

HOME > コラム > スペシャルインタビュー:#10 中川和之

スペシャルインタビュー:#10 中川和之

中川インタビュー

海外のチームも含め数々の経験を積んできた中川和之選手がアースフレンズ東京Zに7月に移籍。加入を決意した彼の想いを聞く。


東京Zへ加入の決め手は何だったでしょうか?

まずは、代表の山野さんからの熱いオファーですね。“本当に言っていますか?”というくらい、一個人としても、選手としても評価をしていただきました。何回も足を運んでいただきましたしね。でも、前のチームのことや他にもいくつか話はあったので、“どうしようかな”というのが正直ずっとあったりもしたので、大きい決め手はなかったです。
もう1歩背中を押される要因になったのは、コートのトップである小野さんに、直接声をかけていただいたことですかね。


小野ヘッドコーチの存在は大きかったですか?

やっぱり、東京Zと言ったら自分の中では“小野さん”というのがありました。JBL時代の日立の時も凄いなと思いましたし、去年プレシーズンで戦った時も、失礼な言い方かもしれないですが、“若い選手が中心のメンバーでここまでできるんだ”と、さすがだなって感じました。
小野さんに初めて会ったのが高校1年生の頃で、国体の練習で見てもらったことがあったのですが、全然評価をしてもらえなかったんですよね。皆そうだと思うのですが、“本物の人に認められたい”っていう欲望というか気持ちが絶対あると思うんですよ。“本物が見たら、俺みたいなのは大したことないってわかるんだな”っていう気持ちがずっとありました。なので、“あの小野さんが俺のことをオファーするわけがない。ひょっとして代表が暴走しているのかな”って思っていたので、“小野さんと話をするまで信用できないです”って言いました(笑)。それくらい、当時は素直に受け入れられなかったです。その後本当に小野さんから電話がかかってきて、“ポイントガードとしてやってほしい”と言葉をかけていただいて一気にテンションがあがりましたね。初めて小野さんに会った頃の自分に戻っていました。代表のことを信用していないとかではなく、やっぱり僕らプレーヤーはコートが勝負の場なので、そこのトップの方に言ってもらうまでは“どうなんだろう”って考えてしまいますよね。


連絡がきてから、すぐに意志は固まりましたか?

小野さんからの電話の時には、その場で“前向きに考えさせていただきます”って言っていましたが(笑)、完全には決めきれていなかったですね。施設とかを見させてもらった時に確信しました。初めて練習会場に行った時に第一声で言ったセリフが“わお!”でした。ちょっと盛った言い方かもしれないですが、“ここはサンアントニオ・スパーズの体育館かよ”と思うくらいビックリしました。アメリカにいた頃見学に行ったことがあったので、その時に感じた雰囲気と似ていたんですよね。冷暖房も完備されている所で練習ができて、ウェイトもゴールドジムでやらせてもらっているので、これだけ環境が整っていたら集中してできるよなって思いました。大田区総合体育館にも見学へ行きましたが、あそこはオールスターやファイナルもやっているので、元々凄い良い施設だというのは知っていましたのでね。
そういった色んなものが揃って、一気に色んなことがガチッとはまった感じでした。基本的に、物事は全て必然で起こると思うタイプなので、素直に今起きていることを受け止めようと。


移籍にあたり、必然的に色んな事が起きて、うまくまとまったということですね?

そうですね。そうしたら、自分が望んでいることも叶っていました。
僕もいい歳なので、環境とか大事にしたいと考えていたので。経営のこととか、生々しい話も聞きましたし、移動の仕方に関しても細かく聞きました。色んなチームに所属したので運営をすることが大変というのも理解していますが、“勝つために必要ということであれば、何よりも先にそれをやる”という代表の言葉を聞いた時に、これは本物を目指す人の考え方だと思ったので。プロチームの中では1番の環境かなと、僕は思っています。
代表にも“そういう風にわかってくれる奴が必要だった”と言われたので、“大丈夫です。僕が入ったら速攻若い奴集合させて、バスケをやる環境としてこんなに恵まれているところはないんだぞって言いますよ。”って話をしていて。本当に合流してから伝えましたよ。


合流されて1ヶ月程ですが、雰囲気はとっても良いですよね?

皆、めっちゃ良い子ですからね。1人に声かけると“へいっ”って集まるんですよ。それで全員で飯にも行きました。10個くらい歳は違いますから、自分がしてきた経験をちゃんと伝えてあげたいなと思っています。“人生、上見て暮らすな。下見て暮らせ。”って、僕の好きな名言まで言いましたからね。上を目指すなっていう意味ではなく、下には下があるんだということを知っていてほしいなと思っています。最初から謙虚にできていた方が、僕みたいに遠回りしなくていいですからね。“自分ができてなかったのにいうなよ”って言われそうですけど(笑)。チョモがベースを作ってくれていたので、それもとても良かったです。


ご自身の1番の役割はどんなことだと考えていますか?

PGなので、まとめることとか、コントロールとか。コート外での行動でもそうですし、そこは小野さんにも言われていることなので、しっかりやりたいなと思います。気づいたら歳が34になっていたので、皆が勝手に先輩と思っているんだろうなという感じです。でも、ルーキーを中心にめちゃめちゃいじってきますけどね。“最初かずさんはめっちゃ怖い人だと思っていましたよ”って言われたので、“怖い人だぞ”って返しているんですが(笑)。逆にそれだけ仲良くなれているので、気を遣って何も言えない空気と言うのは全くないと思っています。


ファンの方からも、加入にあたって嬉しい反応を沢山聞きますが?

そういう風に思ってもらえるだけで有難いですね。自分自身としては、ちゃんとしたバスケをしたいという思いもずっとあったので。色んなチームができたのは良いことですけど、正直質が落ちているチームっていうのもあると思うし、それを感じている選手も沢山いると思うんですよね。ちゃんと血の繋がる、徹底させられるコーチって全部が全部じゃないと思うので。その中で、小野さんはメンバーが変わってもちゃんとしたバスケを遂行できるコーチだと、プレシーズンでも痛感しましたし、そういう人の下でバスケをできることに感謝しています。
来たばかりで大きい事は言えないですが、怪我せず元気に頑張りたいと思います。とっていただいたからには責任も感じますし、必ず結果は残したいです。