仁平拓海 開幕前インタビュー
東京Zの新戦力 仁平拓海選手。今まではPFなどの4番ポジションをこなしていたが、今年からポジションを3番のSFにコンバートし、新たなスタートを切った。
東京Zは「結束力の塊みたいなチーム」
昨季はバンビシャス奈良に所属、今季から東京Zに移籍しプロ4年目を迎えた。実際にチームに加わってみると「結束力の塊みたいなチーム」だという。「他のチームにも結束力はもちろんあるけど、それ以上にみんなでチームを盛り上げていこうという想いが強いと思います」と関わる全ての人が一つになって、チームを作り上げていることを実感している。また、「チームが選手のために動いてくれています。酸素カプセルなどのケア道具を用意してくれて、とてもいい環境でバスケに集中できているなと感じました」。
「不完全燃焼で終わってしまったことがめちゃくちゃ悔しかった」
「去年1年間、不完全燃焼で終わってしまったことがめちゃくちゃ悔しかった」。身長191㎝と高さのある仁平だが、他チームは4番のPFに外国籍選手などのビックマンを置いてくることが多いので高さで負けてしまう。そうなると、外国籍選手を休ませるための交代でしか出場することができないことが多かった。
そこで、まずプレータイムをもらうためにはどうすればよいか考え、ポジションをコンバートすることを検討していた。そんなときに東頭HCから、『今年はポジションコンバートを実施し、もっともフィジカルで、もっともタフで、もっともいいチームを目指す。東京Zだったら上手くなるよ』と誘いを受けた。
「その言葉を聞いて、東京Zで上手くなりたいと思ったのでここに決めました」。ポジションをコンバートすることを考えていたことと、東頭HCの熱い気持ちに共感し東京Zに来ることを決断した。
不安と期待
仁平は今年で25歳。新たなポジションに挑戦することに不安はたくさんあったという。「今までやってきていないことがたくさんあります。そのなかで一番大きいのが、スリーポイントとか外からシュートを打つこと。今までだとノーマークだとしても打たないで終わっていました。自分が打つよりも他の人を打たせて決めてもらったほうが、確率がいいのではないかと考えていたから。だけど、今だと自分が打つことになるので、自信をもってやらなくてはいけないです。外したらどうしようとか不安はあるし、動きとかも今までは4番ポジションの動きをしていたけど、それが違う動きになる」。ゴールに背を向けるプレーと、正面にみるプレーでは、動きが全く異なる。その点で、チームにアジャストできるのかと不安になることがあった。
その一方で、期待も多く持っていた。「外からシュートを打てるようになったらそれだけでプレーの幅が広がるので、自分のできることがもっと増えて、チームに貢献できる可能性が高くなります。また、自分がディフェンスを寄せた後にボールを回すプレーで、周りを活かすこともできる。そうなると、バスケットボールがさらに楽しくなりますね」。
新たな挑戦に不安はあるも、新たな可能性への期待はすごく大きかった。
自身のストロングポイント
自身のストロングポイントについては「リバウンドに飛び込むところです。自分で意識して強みだと思ってやっています。今まではインサイドにいることが多く、フィジカル対決でリバウンドの取り合いになっていたけど、これからは外から飛び込めるのでリバウンドも取りやすくなる。そういったところは積極的に取りにいって、少しでも自分たちが有利になるように頑張りたいです」。
また、オフコートでは、東頭HCから『ムードメーカー』と言われている仁平。その点について「チームのエネルギー源になれたらいいなと思っています。まだちょっと自分のことで精一杯になっていて、周りに気を使えないこともあるので、慣れながらチームに目を向けて盛り上げていきたいです」。
仁平選手にとっての「Go!Amazing!」
今年のスローガンは「Go! Amazing!」。
仁平は「1試合1試合、違った姿を見せれるように成長していきたい。そして最終に、『こいつ最初に比べたら成長したな』と思ってもらえるような選手になりたいです」。具体的な目標は、1試合にスリーポイントを3本は決めていきたいという。
「チームは徐々に出来上がってきていて、すごく結束力のあるベストチームになっているので、ぜひ会場に足を運んでいただいてその姿を見てもらいたいです。僕はコートの中でも、ベンチに座っていても、大きな声を出してエネルギーを持ってチームを盛り上げていくのでそういった姿にも注目してほしいです!」。
仁平が日々成長していく姿を、目標を達成していく姿を、一試合ずつ見守っていきたい。