MC Ume&DJ Toshiki 開幕前インタビュー
Bリーグが掲げる理念の一つ「エンターテイメント性の追求」
東京Zの演出に欠かせないうちの1つに「MC&DJ」が上げられるだろう。
今回は、東京Zの会場の雰囲気を作り上げるMC Ume&DJ Toshikiにその想いを聞いてきた。
東京Zとの出会い
【アースフレンズ東京ZのMC Ume&DJ Toshikiになるまで 】
U)「アースフレンズ東京Zになる前から、
実は山野さんと3,4時間くらい大井町のバーガーキングで2人だけで話し込んだ
こともありますよ。(笑)」
と、当時を振り返る。
U)「山野代表は、話でっけえなって思うくらい
世界に通用する選手を輩出したい」とおっしゃっていて、
野望がでっかい人だったから「楽しみだな」「面白そうだな」と思っていました。」
山野代表の熱さに惚れ込んだMC Ume。
しかし・・・
U)「チームをつくるとなったときに、MCに声かかるのかなと思ったら・・・
かからんのかーい(笑)っていう。声はかからなかったんですよ。
でもそのときからアースフレンズ東京Zというチームは気になってました。」
【東京Zにゆかりのあるあの選手が鍵となり話が動き出す・・・】
U)「当時は、僕とToshikiは東京サンレーヴスで活動していました。
(サンレーヴスの)4年目のシーズンが終了し、5年目のシーズンの契約の話をした日の夕方にチョモ(中村友也選手・現埼玉ブロンコス)から電話がかかってきて、
「東京ZがUmeさんと話がしたいそうです。」と。
心の中で「おっ、山野さん・・・このタイミングか」って思いました。」
「そこからすぐに話す時間を作り、一緒にやることが決まりました。」
U)「僕らのことをいいなって思ってもらえたきっかけとして考えるのは、
サンレーヴスが東京Zの(共同開催)前座試合をやったとき・・・。」
T)「ああ~、そうだ。ありましたね。」
U)「そのときに僕らの演出をみて
(東京Zに)来てほしいと思ってくれたんじゃないかなと。」
「東京Zからの話があってからすぐにToshikiに
「東京Zからオファーきたけどどうする?」と電話で相談しました。」
T)「ずっとUmeさんとやってきて・・・とても信頼していたので」
U)「僕の仕事(演出)を会場で実現するにはDJToshikiが必要なんですよ。
僕の意思そのものを音として表現してくれるのはDJToshiki。
必要不可欠な存在なんです。」
「今では、プロバスケットの会場で、一番最初にMC&DJで演出をやったのは僕らって胸をはって言えます。”東京のかっこよさを表現する”僕たちなら絶対できるという自信があります。だけど最初は、東京Zに受け入れてもらえるか不安でしたね。」
東京アパッチや東京サンレーヴス(B3リーグ所属)で活動してきたMC Ume&DJ Toshiki。
2人の演出は常に進化を遂げている。
当時の東京Zにはないワイルドなカラー、異なる文化を持ち合わせる彼らと東京Zを融合させることが出来たとき、ホームゲーム会場は大きく盛り上がる。
彼らが求めるホームゲーム会場とは
U)「僕らのやってきた経験を東京Zと融合させることかな。」
T)「東京Zの会場には、毎回駆けつけるファンも一般のファンも多い。
来てくれたお客さん全員を一番楽しい状態にすることを第一に思いながら演出をしていて、その方法は2つあります。それは、
”お客さんが好む音楽をかけること”と”選手がかっこよく見える演出をすること”。
選手がかっこよく見えるっていうのがかなり重要なところかなと思うので、
後者の視点も持っていたいなと思いますね。」
U)「新しくて、かっこいい。東京Zに合う曲をチョイスしているんです。」
「音楽で選手をブランディングする」この言葉に演出の奥深さを感じる。
NBAで流れている音楽をタイムリーにかけているというDJ Toshiki。「特に意識はしてない。」と話すが、「東京」という土地だからこそ流せる「かっこいい」音楽が、相手チームの外国籍選手が話しかけてくるほど、選手の間で好評だ。
さらに2人は、
U)「今では、言葉なんかいらないくらい。Toshikiとはアイコンタクトで場の雰囲気に合わせた演出をしている。」
T)「なんとなく、Umeさんだったらこういうイメージをしているだろうなというのはわかってきますね。特に第4クオーターなんかは。」
U)「試合展開が悪い時が一番大変だね。」
T)「そういう時こそ、頑張らなきゃいけない。引いちゃいけないと思いますね。」
昨季の最終戦、無音の中ファンの声援だけが響く時間があった。その瞬間を「これまでやってきた中で一番ベストな時間だった。」と話す2人。長年培ってきたチームワークと、Zgirlsやファンが融合し、最高の瞬間を作り出していたのだ。
醍醐味は優しい人を熱くさせること
東京Zのファンについての印象を聞くと、
U)「優しい。試合で負けても、「また次、頑張れよ!」と言ってくれるのは、ファンの優しさなんですよ。」
と答えが返ってきた。
MC UMEはこう続ける。
U)「でも、それに甘えちゃいけないんです。
僕らの役割は、優しい人たちを熱くさせるのが醍醐味でもあるし。」と意気込む。
4年目につながる3年目に
今季の目標を聞くと、
U)「やることに大きな変化はないんですよ。1年目は、エントリーシーズン。;
2年目は、イノベーション。(「Znation」の登場や、「EFTZ」ロゴの制作など。)
3年目(今季)は、”あなたたちなしでは東京Zの演出は成り立たない”と
ファンやチームから言ってもらえるようになりたい。
4年目につながる3年目にしたいね。
お客さんがサーカスを見終わったときのように「また見に行きたいね!」と言われる会場をつくりたいよね。」
T)「シーズン通して良い試合ができるという流れにできたらいいなと思いますね。」
2年前、東京Zに新しい風を吹かせたMC Ume&DJ Toshiki。
2人が作り出す会場の雰囲気を生で感じて欲しい。きっと普段のバスケット観戦がさらに楽しくなるはずだ。