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【逆転ストーリー vol.5】武本祐ルイス「できることをコツコツと」

 

今シーズンのスローガンXCEED(超える)を表現する1つのキーワードは「逆転」。
今回、紹介するのは武本祐ルイス選手の「逆転ストーリー」です。

セネガル出身のお父様と日本人のお母様の間に産まれた武本選手ですが、「実は日本語しか話せないんです(笑)」と話す。
 
10月14日のさいたまブロンコス戦では、第4Q残り0.7秒で劇的な逆転シュートを決め、ヒーロー選手に選ばれた。
「その前に3Pシュートを外していたので、次にチャンスが来た時は必ず決めてやろう!と思っていたところに、ニック・アレン選手から良いパスがきたので、決めることができました」と振り返った。
 
武本選手は、低迷していた名門バスケ部を“復活”したことが、最初の逆転ストーリーと話す。
 
大阪の府立高校でバスケットボール部に在籍していた。
高校時代は部員数も多くなく「府大会ベスト8が目標レベル。普通のバスケ部だった」と振り返る。
 
高校卒業後、進学した大阪商業大学(以下大商大)は、1974年の全日本大学選手権で3位に入った名門で、日本人で初めてNBAドラフトで指名された岡山恭崇さんはじめ、多くの日本代表選手を輩出している。
 
しかし、武本選手が入学したシーズンは関西大学リーグで3部に降格していた。
部員数も4年生2人、3年生3人、2年生7人と決して多くなく、2年生が中心のチームだった。
それでも、武本選手ら新入部員10人が加わり「1試合でも多く試合に勝って、必ず昇格していこう!」とチームは一丸となって目標に向かった。
 
「2年生が先導してチームを引っ張っていき、チーム練習だけでなく、個人練習に重点を置きました。
みんなが、どうやったら試合に出られるかを考え、データを重視して強化すべきポイントを明らかにして、個人練習に取り組みました。
個人としては、自主参加だった朝練習も欠かさず参加し、強化ポイントの数値を向上させていきました」
 
その成果はすぐに結果に現れる。
 
武本選手が1年時に、3部のリーグ戦で優勝し2部へ昇格。
2年時には2部リーグで準優勝し、大商大としては9年ぶりに1部昇格を果たした。
 
「入部当時は、3部に降格していて、どうなることかと不安でいっぱいでしたが、自分にできることをコツコツと積み上げていけば、逆転できるんだと学びました」
 
大学卒業後は、一般企業に勤めながらJSB(日本社会人バスケットボール連盟)の男子近畿地域リーグに所属しているCASTで競技を続け、プロ選手を目指していた。
 
そして、2023年、アースフレンズ東京Zとプロ選手契約を締結。夢をつかんだ。
 
「プロのプレッシャーは想像以上でした。結果が求められることが、アマチュア時代と最もちがうことだと感じています。
まだまだプロ選手としては未熟ですが、大学時代のように自分にできることをコツコツと練習していき、東京Zが勝つために、必要とされる選手になれるように頑張ります」
 
武本選手のコートイン時には、苗字が同じ社名の中古ピアノ買取会社の有名なCMソングが流れ、会場の雰囲気は自然と盛り上がる。
 
コツコツと努力して実力をつけ、もっとも~っと、会場を盛り上げてくれる武本選手に期待だ。


(コラム担当:AKIRA)


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