イタリア・ミラノ日記 Day 4
今日は実は昨日練習を見学したアルマーニの試合を見に行っても良かったのですが、ファブリチオコーチのチームと練習が重なったため、練習見学をすることにしました。
来る前から昨日の夜までずっと「本当にお前試合行かないのか?」と何度も聞かれましたし、なんならアルマーニのコーチからも「試合来ないの?」って言われたのですが、ただ試合を見るならビデオでも見れる。もちろん会場で見ると全然違うんですが、それより今の自分には一コーチとして、コーチミーティングや、プレーヤーミーティングに参加して、練習の準備から全てを見れた方が大きい経験になる気がして。。。
ファブリチオコーチの教えるチームは、週末に一回試合があるので、Bリーグに似てる、といえば似てる。月曜日から週末の試合に向けてどのように準備するのか、どのような強度で、どのような順番で次の対戦相手に備えていくのか、そこを今回は見たかった。それはシーズン中じゃなければ「体感」できないから、わざわざシーズン中に来させてもらった訳です。だから、そっちの方が普通かなあ、と思ったのですが。。。
みんな「変わったヤツ」っていうリアクションなのでちょっと不安な40歳。
でもその方が絶対理にかなってる(頑固)!自分らしさ、大切にしましょ!
ということで、今日は午前中は少し休んで東京Zの試合を見たり、整理や洗濯をして、夜の練習に向かいました。
ファブリチオコーチは実は先週転んで怪我をして療養中。
本当は練習はBMWの大型バイクの二人乗りで通う予定が、今日は電車でご機嫌斜め(笑)。
ノートをくれたり、バスケットのデータをくれたり。とにかく持ってるものは何でもあげる!という感じ。
自分はB1のヘッドコーチから学生インターンまで、きちんと筋を通して来る人には誰であれ、色々情報共有しますが、それっていつも海外でこういうコーチに助けてもらってるから。
でも一回り下だから、そろそろもらってばかりもいられないんだよなあ。。。
(見た目がどうしても童顔なのでいつも得はする)
日本でもあるけど、現場では「事件」がつきもの。
毎日、色々突発的な出来事が起こります。
今日は怪我が長引くエースセンターの代わりを急遽探さなければならない!
ということで、練習前にいきなり候補選手のビデオチェック。
こうして毎日起こる「事件」にどう対応していくかもしっかり勉強になります。
ファブリチオコーチは何が起こってもたとえ愚痴ったとしても「ブレない」。
練習にも、一番近くにいる僕にも、態度が一切変わらないんです。
どんなに嫌なことがあっても、自分の意にそぐわないことが起こっても、多少文句言っても、近くの人を不快にしたり、人や物に当たることが絶対ないし、練習中の集中力も全然変わらない。
"一流"だな、と思います。
それはロベルトも毎日言っています。
このチームには17歳から25歳までの選手が在籍していて、学生もいれば、バックグラウンドは様々。
写真のカルロ(ボールマン)は、アルマーニのユースチームで7年間プレーしていて、トップチームでの試合の出場経験もある有望な20歳のプレーヤー。トップチームでベンチにいるより、プレータイムと経験を求めて下部リーグに来た選手です。能力はありますが、まだまだ状況判断にムラがあるので、毎日ファブリチオコーチから細かく教え込まれています。アルマーニで一緒にやっていた経験もあるからなのか、二人のやりとりは親子のようで面白い。
3日経って、ようやく色々馴染んできて、色々なものが見えるようになってきました。
ファブリチオコーチからも、具体的にどの選手がどんな問題を抱えていて、どうコーチングしているか、など具体的に聞けるようになってきましたし、選手と自分が話していて、内容を報告したら、かなり突っ込んで教えてくれるようになりました。やっぱり今日こっちに来て良かった!
ここからが本当の勉強です。ファブリチオコーチ流のわびさび、しっかり学んで帰りたいと思います!