世界へ挑戦する意味 vol.0
みなさん、こんにちは。
今回の世界挑戦はギリシャの首都アテネです。
ヨーロッパの最高峰リーグであるユーロリーグ。その中でも名門中の名門であるオリンピアコスBCに密着帯同することになりました!その様子はこのあとお届けしていくとして、この世界へ挑戦する意味を再度、お伝えしていきたいと思います。
戦略ミーティングから全てははじまった。
ことの発端は2018年の3月。 アースフレンズ東京Zの成績が伸び悩む中、始められた「戦略ミーティング」の中での話です。 戦略ミーティングは、山野社長、当時の斎藤卓ヘッドコーチと自分の3名で「どうやってミッションに向かっていくか」と始められたミーティングで、「日本人が世界で勝つためには、どのような文化、考え方、そして戦略、戦術が必要なのか」などを事細かに話す、という作業を毎週続けてきました。
ビジネスでの成功例や、サッカーの日本代表チームの考え方、戦術の成功例や失敗例、たくさんの情報から、アースフレンズ東京Zにあった考え方、チームのあるべき姿を話し合ってきました。整理するのは途方もなく大変でしたが、少しずつ形にはなってきているように思います。
一朝一夕にかなうミッションではないので、まず辿り着いた結論は、「勝つためのメンタリティー」、「勝者の考え方」を選手、スタッフが身につけること。そのために取った方法が、まずはチームスタッフの再編でした。
他のチームにはない"スポーツディレクター"
Bリーグ開幕から3シーズン目。B2からB1にあがるチームはなかなかの苦戦を強いられています。良い選手を取るために巨額のお金を投資してせっかくB1昇格を果たしても、B1でなかなか勝てない厳しいシーズンを送り、1シーズンでまたB2に逆戻りする。B1で最下位だと人気も落ちてきてしまいますし、B2に降格するとまた厳しい現状にさらされなければならない。。。山野社長はそこまで見通しを立てていて、無理な投資をせず、しっかりと「勝てるチーム」を作り、まずは「B1で中位以上に安定していられるチーム」に如何に短い期間でなるか、を考えています。B2を勝ち抜き、B1でも生き残っていくためには、選手を入れ替えるだけではなく、しっかりとした「文化」、「カルチャー」、「勝つためのメンタリティー」が必要だと。そこでコートのトップに”スポーツディレクター”というポジションを作り、「勝つためのチーム作り」に必要な様々なことを整理、統括していくこと、でした。
斎藤卓スポーツディレクター就任
スポーツディレクターの仕事は、B1中位に常時残るために必要なスタッフ体制、選手選考、チームルールの選定など、多岐に渡ります。世界のトップだけでなく、日本の現状をしっかりと把握・分析し、戦略を立てていくこと。そのポジションを創るまでは話が進みましたが、問題は「誰がやるか」でした。実際に他のチームにない未知の領域だったため、難しい人選に。そこを引き受けてくれたのが他でもない斎藤卓スポーツディレクターでした。当初「ヘッドコーチは中長期的に」と考えられていましたが、実際にヘッドコーチをつとめてみて、まだまだチームが戦術・戦略以外の部分で十分な環境ではないこと、チームの将来を見据えてのコートの環境の整備や改善、強い組織作りの方が優先順位が高いという現状を受け止めて、「それなら自分がヘッドコーチを退いてその職につきます。そして世界基準を知っているヘッドコーチを新たに招いて、まずはチームがB1中位に安定して、いられるような組織に変えていきましょう」という話になったのです。そこで日本代表として13年間活躍し、しかもキャプテンも6年務めたことのある古田悟新ヘッドコーチを招聘する、という運びになりました。
オリンピアコスBCへ
「文化」、「カルチャー」、「勝つためのメンタリティー」をしっかりと作り、ブレない「軸」にしていくために。今回オリンピアコスBCにやってきました。ユーロリーグの強豪チームであるオリンピアコスBCは、コーチ変更も頻繁に行われているにもかかわらず、毎年必ず上位に入り込んでくるチームです。どんなにコーチを変えても、「オリンピアコス」というカラーは一切崩れない。そこには何らかのヒントがあるはずだと。その文化とは一体どのように作られていて、どのように醸成されているのか、1週間という短い期間でどこまで迫れるかわかりませんが、最先端の戦術やコーチング理論と合わせて少しでも何かを見つけて帰りたいと思います。