ダニエル・ジョンソン選手 インタビューvol.2
オーストラリア代表ダニエル・ジョンソン 選手が東京Zに電撃加入!得点にディフェンスにリバウンドにアシストに、と大車輪の活躍を見せてくれています。シーズン最終戦を前に一足早く帰国することになり、代表山野がインタビューを決行しました。
Vol.2 世界と比べてBリーグの環境とは?
山野代表(以下Y):「ダニエルはさ、本当にバスケットボールがうまいよね。バスケットを専門にしてきていない自分でもわかるよ!なんであんなに“うまく”なれたの?」
ダニエル(以下D):「自分はこう頑固なところがあって、なんでもできるようになりたかったし、ポイントガードになりたかったんです。若い頃はなんでもできると思っていたし、何にでもなれると思っていたのかな?笑 そうしているうちにAIS(Australia Instuitute of Sports —オーストラリアにあるエリートアスリートを育てるための国営の施設)に選ばれていくようになって、そこで全てのポジションのファンダメンタルを練習したことも上手くなることに繋がったんだと思います。」
Y:「なるほど、アースフレンズ東京Zも世界に通用する日本人選手を輩出するということをミッションに掲げていて、特にユースチームでは世界に通用する選手を育成するために、全てのポジションのファンダメンタルを練習するということを取り入れているよ。」
D:「それはとてもいいことだと思います。」
Y:「トップチームも世界に挑むためにもどんどんチームを向上させていきたいと考えているんだけど、ダニエル選手から見て東京Zの環境はどう?」
D:「環境面はオーストラリアと比べても全然悪くないです。細かいことでいえば、今まで自分がプレーしてきたチームは全てアウェーゲームの宿泊においてルームメイトがいます。今まで行った海外のチーム全てそうでした。でもここではシングルルームで1人で休むことができます!!」
Y:「やっぱり1人の方がいいもの?」
D:「(笑いながら)もちろん!」
Y:「オーストラリアの方がよっぽど進んでいるんだと思ってた。」
D:「日本の方が良いところもありますよ。以前オーストラリアでは、経費削減のためアウェーゲームにトレーナーが帯同しないチームなどもあったくらいです。練習スケジュールも2週間前にはアナウンスしよう、といった環境整備がここ数年でようやく進んできました。」
Y:「世界のリーグとBリーグの違いはある?」
D:「自分は毎シーズン後、海外のリーグに行っています。去年はイランに行ってハダディ(元NBA選手でイラン代表を長く牽引してきたイランの伝説的プレイヤー) と一緒にプレーして圧倒的な形で優勝できました。他にもプエルトリコ、ポーランド、アルゼンチン、たくさんの国でプレーしてきましたけど、Bリーグはすごくシンプルなセットやアイソレーションやポストアップが多くて、より1 on 1が世界のどの国よりも多いように感じます。オーストラリアではメインのセットがあったら12個くらいのオプションがあり、そのメインのセットが6つくらいあるから、プレーを覚えるのは本当に大変。その上で、ディフェンスも様々な形で変えて相手に対応していくから、誰の時はどうするとか覚えるのに苦労します。試合中もめまぐるしく変わるからそういう面で面白みもあるのかもしれません。」
Y:「頭の良さも求められるんだね。プレータイムや休みはどう?」
D:「他の国では出てもだいたい32分くらいだからそのアジャストも必要でした。僕はベンチに座っているよりプレーすることが好きだから全然苦になりませんけどね(笑)。」
Y:「練習時間もやっぱり日本の方が長いのかな?」
D:「そんなことないですよ。オーストラリアでも練習はやる日は3時間近くやります。練習生もいるからずっと出ずっぱりってことはないですが…。加えて1o分ゲームを4本やる日が週に1度ある。オフシーズンには州にあるセミプロリーグでチームメイトのほとんどがプレーしますし、年間を通じて、オーストラリアではバスケットボールをプレーす時間がたくさんあります。そこは特徴かも知れないですね。」
Y:「ダニエルは初めてBリーグでプレーしたと思うけど、レベルはどうだった?」
D:「リーグ自体は聞いていたよりも全然良くて、選手のレベルも思っていたより高いです。オーストラリア人選手との違いはというと、ちょっとだけ日本人選手よりフィジカルでバスケットの経験もあること。外国籍選手もNBA選手とかが多いから、レベルでいうとちょっとだけBリーグよりも高いのかもしれません。」