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TAKU’s BRAIN vol.4『スタッツから見るチームの強さ-3.TS%』

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みなさん、こんにちは。
 
時間が経つのは本当に早いですね。
10月から始まったNBDL2014-2015シーズンも、残すはプレーオフだけになってしまいました。
 
ほんとあっという間でびっくりです。
さて、そんなプレーオフの直前に書く今回のコラムですが、テーマはシュートのスタッツについてです。
 
スタッツについて掘り下げようとすると、どうしてもマニアックな話になりわかりづらくなるので、できる限り読んでくれた全ての人に、分かりやすく説明できるようにがんばります。


真実の得点能力

ここで突然ですが、皆さんに質問です。
例えば試合時間残り10秒、1点差で自分たちのチームが負けている時に、あなたがヘッドコーチなら誰にシュートを打たせますか?

taku4-1.jpgキャプテンですか?
エースですか?
それともその日一番シュートが入っているプレーヤーでしょうか?

どれも間違いではないと思います。
バスケットボールは結果論のスポーツであって、過程や判断はどうあれシュートが入ればそれはそれで正解なんだと思います。

ただシュートを入れるために必要な情報は揃えるべきだし、毎回毎回少しでも確率が高いプレーを選ぶべきだと僕は考えます。
つまり、大事な局面になればなるほどシュートの確率が高くなるプレーをするべきだし、シュートを打つプレーヤーは、点数を取る能力がより高い人間にしたほうが良い、という考え方です。

では、この「点数を取る能力」と言うのはどうやって判断をすれば良いのでしょうか?

今回紹介するスタッツは、そんな時の判断材料の一つになりうる『True Shooting % (TS%)』と言うスタッツです。


True Shooting %

これは総合的なシュートの能力を評価する指標で、計算式は以下で求めることができます。

  TS% = PTS ÷ (2 × (FGA + 0.44 × FTA))

例によって文字でも書きますね。
  True Shooting % = 個人総得点 ÷ (2 × (フィールドゴール試投数 + 0.44 × フリースロー試投数))

この計算式で「シュート1本あたりの点が入る確率(期待値)」を求めることができます。

TS%が50%のプレーヤーの場合は「シュートを1本打って点が入る確率(期待値)が50%」と言うことになります。

バスケの場合は、通常のシュート以外にもシュート体勢でファールされた時に打てる「フリースロー」と言うものがあるので、ファールをもらうことが多いプレーヤーは当然フリースローを打つ機会も多くなります。
すると当然、「得点を取る期待値も高くなる」のでTS%も高くなります。

・・・なんとなく分かりますかね(汗)?

ま、要は「得点能力」を表している数値なので、この値が高ければ高いほどシュート1本あたりの得点の期待値も上がるということです。

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Z選手たちのTS%

ちょっと具体的に数字を挙げて見ていきましょう。

この前のリーグ最終戦で、大塚商会アルファーズと試合をした時の東京ZのポイントTOP3は以下の3人です。

taku4-3.jpg
そして彼ら3人のTS%を比較すると次のようになります。

・エヴァン選手 78.3%
 20 ÷ ( 2 × ( 11 + 0.44 × 4))

・高山選手 92.0%
 18 ÷ ( 2 × ( 8 + 0.44 × 4))

・佐藤選手 66.7%
 16 ÷ ( 2 × ( 12 + 0.44 × 0))

■計算式  
TS% = 個人総得点 ÷ (2 × (フィールドゴール試投数 + 0.44 × フリースロー試投数))

シュート確率が高かった高山選手はすごいですね!!
シュート1本打ったら92%の確率で点に結びついていた、と言う値が出ています。

高山選手の数字が突出していますが、エヴァン選手、佐藤選手も同じく高い数字が出ています。
良いシュートを打つべき人間が打つべきシチュエーションで打った、と言うことが想像出来る数字が現れていますね。


セミファイナルの相手、東京エクセレンスとの比較

ちょうどプレーオフ前なので、セミファイナルの対戦相手である東京エクセレンス(以下「東京EX」)と東京ZのレギュラーシーズンのTS% TOP5を比較してみましょう。

taku4-4.jpg
東京EXの方が全体的に高いのが分かると思います。
と言うことは、この表の5人同士だけで試合をしたと仮定すると、東京EXの方が得点が入る可能性が高いとも言えますね。
ま、順位からすると妥当な結果ですが、前回のコラムでも書いたように、バスケットボールの試合では様々な要素が勝敗に絡んできます。
TS%に限って言えば

  「いかに東京EXのTS%が高い選手に、イージーシュート・ノーマークのシュートを打たせないか」
  「東京ZのTS%が高い選手に、どれだけ良い形でシュートを打たせられるか」

ここが勝敗のカギを握ると言っても過言ではないと思います。

東京Zは、NBDLの中で最も失点が少ない守備的なチームです。(1試合平均 65.4 失点)
逆に東京EXは、チーム総得点がリーグ2位の攻撃的なチームです。(1試合平均 83.0 得点)

プレーオフは「DFの東京Z vs OFの東京EX」と言う見方もできますね。
もし、当日会場で試合観戦をする方がいらっしゃったら、そういった観点から見てみても面白いかもしれません。

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初参入初優勝目指して頑張ります!!
Go Win Z!!!