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【SUEMUNE'S COLUMN Vol.24】4億5000万人を魅了する理由 | 東京Z ユース

 

4億5000万。
この数字はバスケットボールの世界競技者人口の人数です。
バスケットボールは世界で1番競技者人口の多いスポーツだと言われています。

世界人口の約15%の人々がバスケットボールをプレーしています。
この数字が多いか少ないかは個人によりますが、私は物凄く多い数字ではないかと思っています。
(ちなみに、日本人口は約1億2000万人)

私はこれまで、バスケットボールを通じて、様々な人と出会い、繋がってきました。
その出会いや繋がりのお陰で人生を救われた事は数えきれない程あります。
今の私があるのも間違いなくこれらの出会いのお陰です。

バスケットボールというスポーツは人と人を平和的に繋げる力があります。

世界中の4億5000万人もの人々がバスケットボールというスポーツに惹かれるている理由がここにあると私は思っています。

私は小学校6年生の頃、ミニバスで全国大会へ出場しました。
その時の一番の思い出は、代々木でプレーした事、チームでディズニーランドへ行った事、試合で1勝出来た事ではありませんでした。

初めての全国大会で一番心に残った事は、私の試合を通じて、初めて私の家族全員が同じ思いで、同じ空間に集まり、家族一人一人が繋がりを感じる事が出来た瞬間でした。私が物心ついた頃から家庭に父親の存在はありませんでした。

父親とは別居していて、1ヶ月に1回程度私と兄と父の3人で食事に行く程度でした。
そこに、母親の姿は一度もありませんでした。

母親と父親が顔を合わせて会話をしている姿を見た記憶はまったくありません。
当然、家族全員で遊びに出かけた記憶など一切ありません。
当時、幼い子どもながら他の家庭との違いに不安や寂しさを感じていました。

そんな、バラバラな家族に再び繋がりを作ってくれたのがバスケットでした。

私がバスケットと出会い熱中していく事で、バラバラだった家族が私を一緒に支え、応援してくれるようになり、少しずつ同じ方向を向いていくような感覚を持てるようになりました。

そして、私が全国大会への出場を決めた事でさらにその絆が深まりました。
普段はバラバラに生活している家族が、私のバスケットの試合を応援するべく家族全員が、会場に集まり、同じホテルに泊まり、同じ試合を観戦したのです。

試合中にコートから見えた、父・母・兄が必死になって、コートに向かって大きな声を出し私を応援している風景は今も私の目に焼き付いています。

まさに、バスケットボールがバラバラだった家族を繋げてくれた瞬間でした。

私は“バスケットが家族を1つにしてくれた”バスケットボールに心から感謝しました。

全国大会が終わって約半年後、私の父はガンで他界しました。
家族が集まる事は、あの大会以降二度とありませんでした。

私の人生において家族全員が集まったのは、あの時の試合が最初で最後の時間となりました。

私が27年間バスケットボールに関わり続けている原点がここにあります。

バスケットボールの可能性とは何か?
それは間違いなく“人と人を平和的に繋げる力”だと思っています。

世界中の多くの人々を惹きつけるバスケットボールを私はこれからもずっと愛し続けます。
そして、この素晴らしいスポーツの魅力を若い世代へ伝え続けます。

私と関わる全ての若きバスケットボールプレーヤーには「バスケが繋いでくれた出会いに感謝する。」という気持ちを大切にして欲しいと思っています。
そんな事を考えながら、今日も私はこの素晴らしいスポーツと出会いに感謝しバスケットボールの価値がもっともっと高まるよう真剣に向き合います。