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【SUEMUNE'S COLUMN Vol.2】富士とバスケ。頂点への行進 | 東京Z ユース

 

「富士山ってやっぱりデッカイな。」
「日本人ならいつか、登ってみたいな。富士山。」

富士山に登りたいと思いつつ、気づいたら数十年が経ちました。
なぜこんなにも登りたいという気持ちがあるのに、私は今だに登っていないのだろうかと考えました。

考えた結果、答えは明確でした。
「富士山の登山は高い山だし、何となくきつそう。」
今だに登山するに至っていないのは、この曖昧な妄想で「富士山に登るにはハードルが高すぎる」と勝手な思い込みによるものだという事に気づきました。

富士山の頂までは3360m、年齢は1万歳で、世界中の人々を惹きつける魅力を持つ富士山。

富士登山は、平均で10時間の旅程を要し、富士山の登山達成率は約70%~80%だそうです。
しかし、その登山達成率は私が思ったよりも難しいものではありませんでした。

富士山に登ると決めて山頂に向け、計画的にコツコツと登り続けさえすれば、以外と富士山も登りやすいんだなと思いました。

富士山の登山は挑戦への意志と努力を体現する行動だと思います。
その事から私は、富士登山は意外にもバスケットボールのコーチングの道と似ている部分がとても多いと感じました。

富士登山は、日本一高い頂を目指すという強い決意から始まります。
その目指す山頂までの道のりは、決して楽ではないはずです。
時には、呼吸を整えたり、突然の気候変動に立ち向かいながら、只管頂きに向かって前進していきます。

この過程は、バスケットボールのコーチングの本質にとても似ています。
コーチングにおいても、まずチームとしての目標を決め、達成のための戦略を構築し、選手の状態を整えつつ、常に前へと進み続けます。

富士登山では8合目に差し掛かった時が最もきついそうです。
その過酷さから、だいたい8合目を少し過ぎたあたりから「下山しようか」とネガティブな思考が襲ってくるそうです。
その辛さを乗り越えるために、一番力の源になるのが共に頂きを目指す仲間からの励ましの言葉や姿勢だといいます。

これもまた、バスケットボールのコーチングに共通する部分です。
同じ目標に向かって、共に戦う。そして困難を共に乗り越え前進を続ける事でチームの一体感は増していきます。
コーチとしての目標を達成する時に仲間の支えは絶大なる効果を発揮します。
その仲間とは、スタッフであり、家族であり、選手です。

過酷な登山を乗り越え、やっとの思いで辿りついた富士山の頂から観る絶景は、格別なものだといいます。
その壮大さは言葉では表現しきれず、観る者全てを感動の渦へと引き込むそうです。
そして、その余韻に浸りながら下山し思いに更ける事でその時間がやがて自分の人生において掛け替えのない経験となるのです。

これは、バスケットボールのコーチングも同様です。
目指した目標を達成した時の景色はどんな言葉にも変える事の出来ない素晴らしいものです。
その時間は一瞬ですが、その時の気持ちは一生残ります。
さらに、目標を達成した時の余韻を仲間と噛み締め、それを通じて仲間との絆をより一層深める事が出来ます。
そして、やがてそれが伝統となり文化となり歴史となります。
その過程こそが、コーチにとってのかけがえのない人生の財産となります。

富士登山もコーチングも、まずやるべき事は、頂に登ると心に決める事です。
そして、その目標に到達するための手段を考え、具体的な行動に移すこと。
一人で前進しようとするのではなく、共に登る仲間を信じ助け合い、共に進んで行く姿勢を持つ事です。

目指す場所を決め、仲間と共に進む覚悟を持つ。

これこそが富士登山と、バスケットボールのコーチングの共通点であり成功への鍵だと確信しました。

一歩一歩、しかし確実に頂へと向かっていく。
その一歩一歩が、我々がどこまで進めるかを決定づけ、達成への道のりを確実なものとしてくれる。

私は、このコラムを書きながら思いました。

「まずはやってみるか。」
「そろそろ、富士山に登ってみようかな。」


 

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